投稿者: 木村隆一

  • 秋なのに暑い【2023年11月04日】

    秋なのに暑い【2023年11月04日】

    先週は、すみだEXPOというアートイベントを見に行った。

    知り合いのDJが参加していたので顔見せがてらのつもりだったのだが、思いのほか楽しく見られた。

    各展示には制作したアーティストか関係者がいて来訪者がくると声をかけて展示についての話をしてくれる。

    現代美術はコンセプトがわからないと伝わりずらいものが多いが、逆に話を聞けば、ああと腑に落ちて俄然面白く見える。

    そもそも展示場所の家屋が長屋作りだったりで面白い。

    探検気分で展示場所を回れる。

    ギリギリの時間で行ったので全部は回れず、次はゆっくり見てみたい。

    いろんな人にも会えて非常に楽しかった。

    昨今、地域に根ざしたアートイベントが増えた気がするが、こういう雰囲気だったら他も見てみたいかもと思わせるものがあった。

    ここしばらく体調が悪く憂鬱だったが少し落ち着いてきた。

    季節の変わり目に体調が崩れるのは歳のせいもあり致し方ない。

    大病を患う様なことはないが、気力やら集中力やら体力やらを微妙に削られるので早めに医者に行って対処すべしとこの歳になって学んだ。

    ストレスもまた病の大きなきっかけだが、昔だったら平気な程度のストレスで体に変調をきたすのもまあ仕方ない。

    ストレスのない人生は無い。

    ゆるゆると新しい仕事も決まったりで、来年は多少忙しくなるかもしれない。

    今年は後半ほんとに暇だった。

    仕事は暇だったけどなんだか落ち着かない一年だったので、来年は心穏やかにありたい…無理か。

    仕事的にはというか、人生的にも来年からは新しいターンに入るんだろうと思う。

    次の10年は何をしているんだろう。

  • 少し休息【2023年10月23日】

    少し休息【2023年10月23日】

    恩返し的に引き受けたコンテの仕事が片付き、やらなければいけないことはあるもののしばし緩やかな流れになった。

    津村記久子「水車小屋のネネ」を読了。

    とても良かった。

    ヨウムという50年近くも生きるという鳥とそれに関わる人たちの人生を10年おきに切り取って2011年まで描いている。

    1981年から始まるので私は主役の姉妹の妹の方に年齢が近く、描かれる時代は馴染み深いのだけれど現代的なテーマを持ったとても良い小説だと思う。

    ちょっとずつの優しさを持ち寄って人が寄り添って生きる様を描いていてじわっと心に残る物語。

    昨日は東京バレエ団の「かぐや姫」を観劇。

    金森穣 氏に興味があったので見にいってみた。

    ディズニーのファンタジアを見ている様で美しかった。

    人間の体はこんなふうに動くのか、という感慨がある。

    揺れる竹林の舞踊が一番気に入った。

    昭和の時代、というか黎明期の商業アニメはヨーロッパ由来の伝統的な表現に凄く影響されていたんだなとつくずく感じる。

    ディズニーの影響で始まっているのだし、それはそうだよなというもんだが。

    今は音楽も含め随分多様になってきたと思う。

    けど、まだまだ出来ること出来てないことは山ほどある。

    ゆるゆると仕事の中で挑戦できると良いなとは思っている。

    寒暖差が激しいので体調には気をつけましょう。

  • 涼しくというか寒くなって【2023年10月16日】

    涼しくというか寒くなって【2023年10月16日】

    急に寒くなってしまいましたね。

    今週は打ち合わせが飛んで家で引きこもって仕事。

    おかげで手持ちの案件はもう一息。

    読書は東畑開人「ふつうの相談」読了、もう少し一般向けかと思ったら割とガチに心理職の人向けの論文。専門用語はそこまで多くないので一般の人も読めると思うが、心理職の扱う対応の選択肢としての「ふつうの相談」とはどういうものなのか、という話で基本的には専門の人に向かって書かれていた。が、個人的には興味深かった。

    津村記久子「水車小屋のネネ」を買ってきてパラパラとめくり始める。面白そう。

    週末は劇団ロロ「オムニバス・ストーリー・プロジェクト」観劇。1分くらいから5分くらいまでの短い話がどんどん舞台上で語られていくという構成で非常に面白かった。役者さんもどんどん別な役に乗り替わっていったり、美術は見立てが変わって違う場所を表現していく。

    三浦さんの舞台は常に違う時間や場所が同じ舞台の上に重なっていくような表現をするけれど、それが端的に普通の人にも分かりやすい形で提示されていた。

    アニメも向いてる表現だと思うけど、やっている作品を見た記憶はあまりない。でも有名なところだと「おもいでぽろぽろ」の主人公と幼い日の主人公が同じ画面に同居させているというような例がある。

    私も挑戦してみたいけど…なかなか。

    枝松聖さんの展示にもいった。SNSでは交流があったのだけど、初めてお会いした。

    仕事の幅が広くて感心。ハードなSF系の作品から子供向けまで美術設定からプロップ、メカ設定まで。

    アイドルマスターミリオンライブ1話も観た。労作。

    私の監督作の現場がぼちぼちと動きそう。

    楽しくやりましょう。

  • 竜王戦も始まったり【2023年10月23日】

    竜王戦も始まったり【2023年10月23日】

    また新しい戦争が始まってしまうのか。

    大事にならないことを祈るばかりである。

    人は「ここ」と「あそこ」の区別をせねば生きていけぬのだろうが、線引きというのはなかなか穏便にはすまないものだし、実際には存在しない線を引くというのは難しい。

    先週末はヨーロッパ企画の「切り裂かないけど攫いはするジャック」を観劇。

    とにかくテンションの高いコメディで楽しく見られた。

    来週はロロの新作を見る予定。

    下北沢は線路沿いが随分変わっていた。

    小さな店も大きな店も増えて、ちょうどアートイベントなどもやっていて楽しそうだった。

    またゆっくり回って見たい。

    本はイアン・マキューアンの「甘美なる作戦」(原題:Sweet Tooth)を読了。

    2014年に訳された本だが、とある書評家が紹介していて面白そうだったので読んでみた。

    小説をモチーフにしたスパイ小説という変わった趣向の作品で、少女小説の様な語り口だったので作者は女性かと途中まで思っていたのだが、おじさんだった。ブッカー賞も取ったことのある有名な方。

    最後の畳み込みが素晴らしく、小説らしい小説で映像にするのは難しそう。

    次は津村記久子「水車小屋のネネ」を読みたいがまだ買ってもいない。

    久しぶりに少し小説が読みたくなったいる。

    積読も随分嵩んでいるのでちまちま減らしたいのだが。

    もう竜王戦も始まってしまった。

    藤井聡太vs伊藤匠という久しぶりに若い人同士のタイトル戦で相がかりの難しい将棋。

    20年くらい前に将棋を見始めた頃は渡辺明が森内さんを倒して初めて竜王になった頃で、竜王戦は思い入れが深い。

    藤井聡太くんが現れて、急激に世代交代が進んだ感がある。

    羽生さんは同世代なのだが、おじさんたちの頑張りを見るのも楽しいものがある。

    竜王戦が終わるともう今年も終わりだなぁという感慨が押し寄せてくるのだが、最終局までぜひもつれてほしい。

    ちょいと体調は良くない。大したことはなく歳だし仕方ない。

    そして、アイカツ!放送開始から11年。

    時間はどんどん過ぎていく。

  • 精巧さ

    精巧さ

    もうあまりハイファイとか高解像度、高品位みたいなものに興味がなくなってきたのかもしれない。歳なんだろうなぁ。何せ映画館でスタッフロールの文字も読めないし。

    綺麗に作ることだけで面白く見せ切るというようなことも可能だとは思うが、あまりに他の要素とのバランスを欠いているとつらい。あと誰に向かって語っているのか見えづらい作品も見ていられない。

    この間、仕事の資料で読んだ小説はシンプルで面白いがリアリティのあまり無いアイデアを語り口で読ませ切っていた。なかなか上手くいくものでは無いので感心した。

    一方、ある作品を見て技術はとても凄いのだが誰に向かって作っているのか分からなかった。

    それは単に私には見えなかったというだけであるかもしれないが、対象でない観客にもある程度、対象の観客が見えないと娯楽としては難しいのではなかろうか。

    小説の方は若い書き手が、自分の近い世代に向かって自分の面白いと思うものの熱量を上手く技術で昇華して作られていたのだろう。

    歳を食うと若い観客との距離は開いていく。

    アニメは主に30代くらいまでの若い観客に向かって作ることが多いので、作り手は40代を超えたあたりからの観客との距離をどう考えるのかというのは課題だ。

    別に年齢に限らず観客と自分が一致するなどということは殆ど起こらない事ではあるのだが。

    いくら精巧でも受けっ取ってくれる観客がいないと意味がない。

    精巧に作るのであれば、その土台をよく考えないと只の徒労に終わるだろうと思う。

    精巧さだけで見せ切る作品は特に長尺では難しい。

    かといって土台をどう作るのかというのも、途方に暮れる様な仕事である。

  • 育ててはみたけれど【2023年09月23日】

    育ててはみたけれど【2023年09月23日】

    ジブリが日テレの子会社になったそうで。今までは子会社じゃなかったのか…と思うほど近い関係だという印象だった。

    宮崎さんも、まだ作る意欲があるようだけど、さりとて体力は衰えていくばかりだろうと思うと大きな会社と組みつつ今後を考えるのは自然ななりゆきなのだろう。

    で、子会社になりましたよという鈴木敏夫さんの記者会見の記事を読んでいると、後継者作りに悉く失敗したというようなことを仰られていた。

    はて、そう言われると確かにジブリの看板を背負って作り続けると言えるクリエーターは居ないのかもしれない。宮崎吾朗さんは違うのかな?

    後継者は出なかったのかもしれないが、若い人を育てるのに失敗したのかというとそんなことは全くない。

    ジブリで育ってジブリを出て活躍している方は大勢いるわけで。

    後継者作りにことごとく失敗した、という鈴木さんの弁は少し大雑把なのではなかろうか。

    私もジブリが演出を育てようと始めた塾の出身。

    私が入った塾は高畑勲さんが塾長をしていた。

    入って早々、高畑さんはジブリで育とうとかはあまり考えない方が良いと思う、というような事を言っていてたと思う。

    さもありなん、ジブリの作品の予算は新人の演出家が背負える様な規模ではない。

    ジブリに限らず、会社が新人のクリエーターを育てるというのは大変でなかなか上手くいかない。

    育ったと思ったら出て行ってしまったり、リスクも大きかった。

    とはいえ、継続的に作品を作っている会社からは、それなりに人が育っていると思う。

    回遊魚みたいに色んな現場を回っていて、ひと所になかなか居付いていないと思うけど。

    京都アニメーションなんかは比較的に人を育てるのに成功しているのじゃなかろうと思うし、多分少しづつ会社に居続けてくれるようなクリエーターを作る試みは広がっていて成功しつつあるところもあるよいに思う。

    鈴木さんの記者会見ではテレビシリーズの制作も視野に入れているというような発言もあったし、上手くいけば新しい人材が育っていくのだろう。

    ブランドを維持するためには大きなチャレンジが必要なのだろうと思うけど、成功を祈りたい。

  • もののがたり最終回【2023年09月19日】

    もののがたり最終回【2023年09月19日】

    納品は随分前に済んでいたのだけれど、本日もののがたりの最終話が放映された。

    見ていただいた方には感謝。

    原作は完結しているので、あの後の物語は是非原作で読んでください。

    面白い原作だったから引き受けたので、アニメが面白かったのであれば原作はまず楽しめる筈。

    同時期に受けた原作ものの仕事のテーマに両方「家族」が関わっていたのは偶然だけれど面白かった。

    全ての物語は「家族」について書かれているという様なことを言う人もいるけれど、なるほど分からんではない。

    毎回、色々な人にお世話になりつつ作っているけれども「もののがたり」はアイカツチームが主力。

    音楽方面も見知った顔が沢山。感謝。

    ここ2、3週間は緊急のコンテのお手伝い。

    テレビシリーズをやっていると、どうしたってアクシデントは付き物で助け合いは良くあること。

    おだやかに終わる仕事はなかなかないもので…。